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β刺激薬の内服薬・外用薬一覧|喘息治療薬の特徴と副作用

適用部位
薬効分類
β刺激薬の内服薬・外用薬一覧|喘息治療薬の特徴と副作用

慢性的な炎症が起こることで気道が狭くなり、呼吸が苦しくなる病気が喘息です。
喘息を発症すると気道が常に炎症を起こしている状態となり、そこに刺激を受けることで症状が悪化して咳や痰、息苦しさなどを引き起こしてしまいます。
このような喘息の辛い発作を抑えたり、コントロールしたりする薬剤が喘息治療薬です。

今回は喘息治療薬の中のβ刺激薬に分類される内服薬や外用薬の一覧と特徴を解説していきます。
β刺激薬のそれぞれの薬剤の作用を理解して正しく使用していきましょう。

喘息治療薬のβ刺激薬とは

参考サイト
長引く咳・咳喘息・気管支喘息の診療|大神内科クリニック

喘息治療薬には様々な種類があり、その使用目的や効果の特徴は大きく異なります。
ここではまず喘息治療薬の全体像を確認しながら、β刺激薬の特徴について理解を深めていきましょう。

長期管理薬と発作治療薬

喘息治療薬は、喘息発作が起きにくいように気道の炎症を抑える長期管理薬(コントローラー)と、喘息発作が起きた時に症状を落ち着かせる発作治療薬(リリーバー)の2つに大きく分けられます。
症状や発作が起こらない状態を保つことが喘息治療における目的であり、そのためには長期管理薬と発作治療薬の両方を使って治療を続けていくことが大切です。

喘息治療薬には吸入薬や経口薬、注射薬、貼付薬などの剤型があり、成分や作用の違いによってステロイド薬・β刺激薬・抗コリン薬・ロイコトリエン受容体拮抗薬・テオフィリン徐放製剤などに分類されています。

β刺激薬とは

β刺激薬は交感神経のβ受容体を刺激する作用を持つ薬剤で、β受容体を刺激することで交感神経を優位にして気管支を拡張し、呼吸しやすい状態にする働きがあります。

β受容体はβ1~β3までありますが、すべてのβ受容体を刺激すると心臓などに悪影響を及ぼす恐れがあるため、喘息の治療には主に気管支に作用するβ2だけを選択して刺激する薬剤を使用します。
このようなことから、喘息の治療薬においてはβ刺激薬とβ2刺激薬は呼び名こそ違うものの同じものを指していることがほとんどです。

しかしながら、β2だけを選択している薬剤とはいえ、β1やβ3へも多少なりとも影響を与えていることもあり、循環器症状や精神神経症状などの副作用が現れることがあるので注意が必要です。

β刺激薬は薬剤の効果持続時間によって、短時間型・中時間型・長時間型に分類されており、剤型も液剤・錠剤などの内服薬と、貼付剤・吸入薬・エアゾール剤などの外用薬があります。
また、β刺激薬を長期管理薬として使用する場合には吸入ステロイド薬と併用するのが基本となっていることもあり、アドエアやシムビコートといったステロイド薬とβ刺激薬が配合された吸入薬も製品化されています。

余談となりますが、β刺激薬の1つであるリトドリンは子宮の異常収縮を抑える作用を持つ、切迫流や早産の治療に用いられる薬剤です。
同じβ刺激薬に分類されていますが、喘息治療の効果はないので注意してください。

β刺激薬の内服薬・外用薬一覧

喘息治療に用いられるβ刺激薬を一覧表にまとめたのがこちらです。

効果持続時間 商品名
短時間型 ベネトリン、サルブタモール、メプチン、ベロテック
中時間型 ホクナリン、ベロテック
長時間型 スピロペント、セレベント、ホクナリン、メプチン、オンブレス、オーキシス

ホクナリンやベロテックのように商品名が複数記載されているのは、剤型によって効果持続時間が異なるためです。
ここからは代表的なβ刺激薬について具体的に解説していきます。

ホクナリン

ホクナリンには内服薬と外用薬の2種類があり、錠剤やドライシロップなどの内服薬は中時間型、外用貼付薬のホクナリンテープは長時間型β刺激薬に分類されています。

内服薬のホクナリンは一般名をツロブテロール塩酸塩と言い、ホクナリン錠1mgとホクナリンドライシロップ0.1%小児用といった商品がヴィアトリス製薬から、ニプロESファーマからも同じツロブテロール塩酸塩が配合されたベラチン錠1mgという薬剤がそれぞれ先発薬として販売されています。

ホクナリン錠を例に挙げると、気管支喘息や急性気管支炎、塵肺症、肺気腫、珪肺症などにおける呼吸困難の緩和効果があるとされ、通常1回1錠を1日2回服用するのが基本とされています。

副作用には心悸亢進やめまい、頭痛、吐き気などが現れる恐れがあり、重篤な副作用として血清カリウム値の低下が報告されています。
過敏症がある方や妊婦の使用は禁忌であり、高血圧症や心疾患、甲状腺機能亢進症、糖尿病などを患っている方、高齢者、授乳婦は注意して使用しなければなりません。
飲み合わせに関しても、カテコールアミン製剤やイソプロテレノールをはじめとする様々な薬剤との相互作用が確認されていることから、他の薬剤との併用する際は医師や薬剤師に相談するようにしてください。

外用薬のホクナリンテープの一般名はツロブテロールで、先発薬としてホクナリンテープ0.5mg、1mg、2mgの製品が、後発品にはツロブテロールテープという名前のついた0.5mg、1mg、2mgの製品が様々な製薬会社から販売されています。

ホクナリンテープを胸、背中、上腕部のどこか1ヶ所に1枚貼ると狭くなった気管を拡張する効果が24時間持続し、気管支喘息や急性気管支炎、肺気腫といった呼吸困難の症状を緩和します。

ホクナリンテープの副作用は動悸や皮膚の炎症、震え、吐き気などで、重篤な副作用としてアナフィラキシーや呼吸困難、蕁麻疹、血清カリウム値の低下が報告されています。
内服薬のホクナリンと同様に過敏症や妊婦は禁忌となっており、高血圧症や心疾患、甲状腺機能亢進症、糖尿病などを患っている方、高齢者、授乳婦に加えてアトピー性皮膚炎の方も注意して使用する必要があります。
飲み合わせに関しても内服薬と同様に相互作用を引き起こす可能性があることから、併用したい薬剤がある時には医師や薬剤師に相談してください。

スピロペント

一般名をクレンブテロール塩酸塩というスピロペントは、スピロペント錠10μgという先発薬とクレンブテロール錠10μgという後発品があり、これらは長時間型β刺激薬に分類されています。

気管支を拡張する作用に加えて、膀胱の筋肉をゆるめて尿道を閉める働きがあることから、腹圧性尿失禁の治療に使用されることもあります。

スピロペント錠10μgを喘息の治療に用いる場合には、成人であれば1回クレンブテロール塩酸塩に換算して20μgを1日2回、朝と就寝前に服用します。
また、喘息の症状が強い時には頓服として使用することもありますが、副作用を避けるためにも必要以上に使用することは避けましょう。

スピロペントの副作用には動悸や手足の震え、頭痛、吐き気などがあり、重篤な副作用として血清カリウム値の低下を引き起こす可能性があります。
これらの副作用はスピロペントの服用回数が増えることで起きやすくなるため、飲みすぎには注意しましょう。
このような副作用を避けるためにも過敏症の方や下部尿路閉塞の方、妊婦は禁忌、甲状腺疾患や高血圧、心臓病、糖尿病の方は注意して使用してください。

また、鎮咳薬や総合感冒薬、鼻炎薬にはスピロペントと同じような作用を持つ成分が配合されていることがあり、併用すると副作用が強く出る可能性があるので、使用したい時には医師や薬剤師に相談するとよいでしょう。

ベネトリン

ベネトリンの一般名はサルブタモール硫酸塩で、ベネトリン吸入液0.5%とベネトリンシロップ0.04%の2種類がある短時間作用型β刺激薬です。
服用後、約5~10分で効果が現れるため、発作などの強い症状が出た時にすぐに服用します。

ベネトリン吸入液0.5%はネブライザーを使用して吸入する薬剤で、成人であれば1回0.3~0.5mlを、小児であれば1回0.1~0.3mgを深呼吸しながら吸入します。

ベネトリンシロップ0.04%は基本的には体重1kgあたり0.75mlを3回に分けて服用しますが、年齢や症状によって量が異なるため、必ず医師の指示通りに服用してください。
原液のままで飲みにくい時には水で薄めたり、ジュースなどに混ぜたりすることも可能ですが、成分に影響を与える飲み物もあるため、事前に医師や薬剤師に相談するとよいでしょう。

ベネトリンの副作用には動悸、不整脈、手足の震え、めまい、吐き気などがあり、重篤な副作用としてアナフィラキシーや血清カリウム値の低下の報告もあります。
ベネトリンは発作時に使用する薬剤であることから、服用しても症状が収まらない時には追加で使用したくなりますが、副作用のリスクが高まるので避けましょう。
薬剤を使用しても一向に症状が治まらないような場合には医療機関に相談してください。

また、ベネトリンは過敏症の方や妊婦は禁忌であり、高血圧や心疾患、低酸素血症の方、授乳婦、小児までの子どもは注意して使用する必要があります。
さらに相互作用を引き起こす可能性があることから、キサンチン誘導体やステロイド薬、利尿剤との併用には注意が必要です。

β刺激薬にはホクナリンテープやスピロペントなどの薬剤がある

β刺激薬はβ受容体を刺激して交感神経を優位にし、気管支を拡張させて呼吸しやすくする作用を持つ喘息治療薬です。
β受容体にはβ1~β3までありますが、主に気管支に関わるβ2に対して選択的に作用することからβ2刺激薬と呼ばれることもあります。

β刺激薬には短時間作用型のベネトリンから長時間型作用型のホクナリンテープといった様々な薬剤があり、剤型も液剤・錠剤・貼付剤・吸入薬・エアゾール剤と多種多様です。

喘息の症状や発作が起こらない状態を保つことが喘息治療における目的であり、そのためには長期管理薬と発作治療薬の両方を使って治療を続けていくことが大切です。
喘息発作が起きにくいように気道の炎症を抑える長期管理薬(コントローラー)と、喘息発作が起きた時に症状を落ち着かせる発作治療薬(リリーバー)を併用しながら、喘息の改善を目指していきましょう。

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