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活性型ビタミンDとは?不活性型ビタミンDとの違いや腎臓との関係と製剤一覧

適用部位
薬効分類
活性型ビタミンDとは?不活性型ビタミンDとの違いや腎臓との関係と製剤一覧

医療機関で処方される活性型ビタミンDは一般的なビタミンDとは異なり、治療目的で使用する医薬品です。
骨の健康を保つだけでなく、カルシウムやリンのバランスを整えたり、腎臓や副甲状腺の働きにも関与したりする重要な役割があります。

通常のビタミンDは食事や日光から摂取・生成された後、体内で変化して機能しますが、腎臓などの働きが低下している場合、この変換がうまく行われないことがあります。
このような時に用いられるのが活性型ビタミンDです。

今回は活性型ビタミンDの基本的な仕組みや、不活性型ビタミンDとの違い、体内での役割、使われる製剤の種類、副作用までを分かりやすく解説していきます。

活性型ビタミンDとは

参考サイト
ビタミンD関連|国領きとうクリニック

alt ビタミンDは大きく分けて、活性型と不活性型の2種類があります。
ここでは活性型ビタミンDと不活性型ビタミンDのそれぞれの特徴と違いについて解説していきます。

活性型ビタミンDの特徴

活性型ビタミンDとは、体内で実際に働くことができる形に変換されたビタミンDのことです。
私たちが普段、食事や日光から摂取するビタミンDにはビタミンD2やビタミンD3といった種類がありますが、これらはまだ不活性型と呼ばれる状態で、そのままでは身体の中で十分な働きをすることができません。

そのため、不活性型のビタミンDは肝臓や腎臓で変化して、身体の細胞に作用できる活性型ビタミンDに変化します。
この活性型ビタミンDにはカルシトリオールやアルファカルシドールなどの医薬品があり、腎機能が低下している方や、骨粗鬆症の方に処方されるケースが多くなっています。

不活性型ビタミンDの特徴

私たちが普段、食事や日光から摂取するビタミンDは主に不活性型と呼ばれる形で、代表的なものにビタミンD2やビタミンD3があります。

ビタミンD2は植物やきのこ類などから摂取できる成分で、栄養を添加した強化食品や一部のサプリメントにも使われています。
ビタミンD3は魚や卵に含まれていたり、紫外線を浴びた皮膚から合成されたりする動物性由来のビタミンDです。

どちらも体内で同じように働きますが、D3の方が体内での吸収率や持続時間が長く、より効果的とされています。
しかしながら、どちらも活性型ではなく前駆体と呼ばれる準備段階にある物質のため、体内で代謝されないと力を発揮できません。

活性型ビタミンDと不活性型ビタミンDとの違い

それぞれの特徴をお伝えしてきた通り、活性型ビタミンDと不活性型ビタミンDの最も大きな違いは身体への作用の違いです。
不活性型ビタミンDは前駆体つまり材料の状態であり、身体で代謝されないと使用できませんが、活性型ビタミンDはそのままの形で身体に作用します。

通常であれば不活性型ビタミンDから活性型ビタミンDへの変換は体内で自然に行われますが、腎臓や肝臓に障害がある場合はうまく変換できず、ビタミンD不足へと繋がります。
このような時にビタミンDの欠乏を防ぐ目的で、活性型ビタミンD製剤が処方されます。

活性型ビタミンD製剤の種類一覧

活性型ビタミンD製剤には様々な種類があり、少しずつ特徴や適応が異なります。
ここでは代表的な活性型ビタミンD製剤のカルシトリオール、アルファカルシドール、エルデカルシトールについて解説します。

カルシトリオール

カルシトリオールを有効成分とする医薬品にはロカルトロールという注射剤や、カルシトリオールというカプセル剤などがあります。

腸管からのカルシウム吸収を促進させ、血中カルシウム濃度を適正に保つ作用によって副甲状腺ホルモンの分泌を抑制し、骨代謝を正常化させる効果があります。
このような作用があるカルシトリオールは、副甲状腺機能低下症や骨粗鬆症、骨軟化症、慢性腎不全のビタミンD代謝異常やカルシウム血症の改善などに使用されます。

用法用量は病気によって異なりますが、どの病気の治療においても患者さんの血清カルシウム濃度を管理しながら投与量を調整します。
骨粗鬆症に対しては、通常成人に1日0.5μgを2回に分けて経口投与し、慢性腎不全の患者さんにおいては、通常成人に対して1日1回0.25~0.75μgを経口投与します。
そして、副甲状腺機能低下症やその他のビタミンD代謝異常に伴う疾患においては、通常成人に対し1日1回0.5~2.0μgの範囲で使用します。
なお、これらの疾患については病型や症状の重さ、患者さんの年齢などを考慮して、医師が個別に用量を調整します。

副作用として、高カルシウム血症や食欲不振、吐き気、便秘、筋力低下、頭痛、口渇、頻尿などの症状が現れることがあり、高カルシウム血症が続くと腎障害や石灰化といった合併症を引き起こすおそれがあるため注意が必要です。
また、まれに高リン血症や尿路結石を引き起こすこともあるので、副作用を防ぐためにも用法用量は必ず守ってください。

禁忌については、高カルシウム血症やビタミンDの中毒症状がある方はカルシトリオールの使用によって症状が悪化する危険性が高いため使用禁止、高リン血症や透析中の方も体内のミネラルバランスが崩れて副作用のリスクが高まる恐れがあるため、注意して使用する必要があります。
それに加えて、動物実験で催奇形作用が報告されていることから妊婦は治療上の有用性がリスクを上回る時のみ使用を検討してください。
授乳中の方は母乳にカルシトリオールが移行する可能性があり、小児、高齢者なども副作用が起きやすい傾向にあるため、使用には充分注意する必要があります。

飲み合わせに関してもビタミンDやアルファカルシドール、カルシウム経口剤などの様々な薬剤で高カリウム血症を引き起こす可能性があります。
さらにカルシウムを多く含む牛乳や乳製品、ビタミンD、マグネシウムを含む食品も副作用の観点から控えてください。

アルファカルシドール

アルファカルシドールを主成分として含む製品には、先発医薬品のアルファロールカプセルやアルファロール散、アルファロール内用液に加えて、ワンアルファ錠があります。
後発医薬品にはアルファカルシドールカプセルやアルファカルシドール錠といった製品が複数の製薬会社から販売されています。

アルファカルシドールは、腸管からのカルシウム吸収を促進することで血中カルシウム濃度を安定させて骨代謝を正常に保つ働きをするため、骨粗鬆症や腎性骨異栄養症、さらにビタミンD抵抗性くる病などのカルシウム代謝に関連する疾患の治療に用いられています。

用法用量は症状によって異なり、アルファカルシドールカプセル0.5μgを例にあげると、慢性腎不全や骨粗鬆症の場合、通常成人は1日1回0.5~1.0μgを、副甲状腺機能低下症やその他のビタミンD代謝異常に伴う疾患では通常1.0~4.0μgを1日1回使用します。
小児における骨粗鬆症には体重1kgあたり0.01~0.03μgを、その他の疾患には0.05~0.1μgを使用します。
なお、これらの用量については症状によって増減されます。

副作用には高カリウム血症、吐き気、食欲不振、便秘、筋力低下、倦怠感、口渇などがみられることがあります。
特に高カリウム血症が長期にわたると腎障害や軟部組織の石灰化を招くおそれがあるため注意が必要です。

アルファカルシドールの使用については、高リン血症のある患者さんは注意が必要で、使用中は血中リン濃度を含めた慎重な管理が求められます。
また、妊婦は原則として使用を避けるべきとされており、相対禁止です。
小児の骨粗鬆症に使用することもあるアルファカルシドールですが、子どもは身体が小さく、副作用を起こしやすいので注意して使用しましょう。

なお、マグネシウムを含む薬剤は高マグネシウム血症やミルクアルカリ症候群、高カルシウム血症を引き起こす可能性があります。
さらに、ビタミンDやカルシウムを含む薬剤はもちろん、これら成分を含む食品も控えるようにしてください。

エルデカルシトール

エルデカルシトールが主成分の製品には先発医薬品のエディロールカプセルやエディロール錠があり、後発医薬品にはエルデカルシトールカプセルが販売されています。
エルデカルシトールは活性型ビタミンD製剤の中でも骨折予防効果が高いのが特徴で、骨粗鬆症の治療に特化した薬剤となっています。

エルデカルシトールは、通常成人に1日1回0.75μgを経口で投与しますが、症状に応じて1日1回0.5μgに減量されることもあります。
治療中は血清カルシウム値を定期的に確認し、高カルシウム血症が認められた場合は直ちに投与を中止しましょう。
カルシウム値が正常に戻った後は1日1回0.5μgで再開しますが、この用量での骨折予防効果は明確ではないため、必要に応じて0.75μgに戻すか、他の治療薬への変更を検討することが推奨されます。

エルデカルシトールの副作用には血中や尿中のカルシウム増加、便秘、胃の不快感、口渇などがあり、重大な副作用には、高カルシウム血症や尿路結石、急性腎障害が報告されています。
特に高カルシウム血症は腎臓の石灰化を招く危険性があるので、服用中に体調の変化があらわれた時には速やかに医療機関を受診してください。

妊娠中・授乳中の方のエルデカルシトールの使用は禁止、悪性腫瘍や原発性副甲状腺機能亢進症、高カルシウム血症、腎機能障害、尿路結石、重度の肝機能障害を抱えている方、小児、高齢者などは副作用に注意しながら使用してください。
飲み合わせに関しても、ジギタリス製剤やジゴキシンとの併用では高カルシウム血症による不整脈が起こるリスクが、カルシウム製剤やビタミンD製剤、PTH関連製剤などとの併用でも高カルシウム血症を引き起こす可能性があります。
さらにカルシウムやビタミンD、マグネシウムを含む食品も薬剤に影響を与える恐れがあるため、控えるようにしてください。

活性型ビタミンDとは体内で直接働くビタミンD

参考サイト
骨粗鬆症|山崎整形クリニック

alt 活性型ビタミンDは不活性型ビタミンとは違い、体内で代謝されなくても働くビタミンDで、腎障害などでビタミンDがうまく代謝できないような場合に用いられます。
カルシウム吸収や骨代謝を正常に保つ効果があることから、骨粗鬆症や副甲状腺機能低下症などの治療に用いられます。

主な活性型ビタミンD製剤にはカルシトリオール、アルファカルシドール、エルデカルシトールがあり、それぞれ適応や副作用などが異なります。
活性型ビタミンD製剤を使用する時には特に高カルシウム血症に注意し、他の薬剤との飲み合わせや食品にも気を配るようにしてください。

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