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β3刺激薬ベタニスとは?過活動膀胱の治療薬の効果・副作用・飲み方とベオーバとの違い

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β3刺激薬ベタニスとは?過活動膀胱の治療薬の効果・副作用・飲み方とベオーバとの違い

過活動膀胱は急に我慢できないほどの尿意が起きたり、頻繁にトイレに行きたくなったりする症状が起きることによって、日常生活や外出時の不安に繋がってしまう病気です。
過活動膀胱の治療における薬物療法の1つとして使用されるのがβ3刺激薬に分類されるベタニスで、膀胱の筋肉を緩めることで尿をためやすくし、排尿回数や切迫感を改善する作用を持っています。

そこで、この記事ではベタニスの効果や副作用、服用方法、ベオーバとの違いや注意点についてわかりやすく解説します。
「効果はいつから出るのか」「どのくらいの期間飲み続けるのか」「副作用や他の薬剤との飲み合わせが気になる」といった疑問にもお答えしていくので、参考にしてください。

過活動膀胱と治療法

β3刺激薬ベタニスを解説する前に、まずは過活動膀胱という病気について触れておきます。

過活動膀胱とは

alt 過活動膀胱は日本排尿機能学会と日本泌尿器科学会が発行した『過活動膀胱診療ガイドライン』では「尿意切迫感を必須症状とし、頻尿や夜間頻尿、切迫性尿失禁を伴うことがある症候群であり、明らかな病因がない場合を特発性過活動膀胱と呼ぶ」と定義されています。

つまり、強い尿意が突然起こってトイレまで我慢できないような尿意切迫感や、日中に何度も排尿したくなる頻尿、夜中に排尿のために起きる夜間頻尿、さらには強い尿意に伴って尿が漏れてしまう切迫性尿失禁などの症状がみられる病気です。

過活動膀胱は中高年以降の男女に多くみられ、特に高齢になるほど発症率が上がる傾向があり、脳血管障害やパーキンソン病などの神経疾患が関係して発症するケースもあります。
しかしながら、明確な原因が特定できないケースも多く、加齢やホルモンバランスの変化、骨盤底の筋力低下などの要因が複合的に関連することで発症するとも考えられています。

過活動膀胱の症状は日常生活に大きな支障をきたすことがあり、外出先で急にトイレに行きたくなったり、夜間に何度も目が覚めたりすることで、仕事や睡眠の質が低下することも少なくありません。
生活の質にかかわる病気なので、症状に悩まされている場合には恥ずかしがらずに治療を開始することをおすすめします。

過活動膀胱の診断と治療法

過活動膀胱の診断には医師による問診や排尿状況の記録、尿検査や超音波による残尿の確認などが行われます。

治療には行動療法と薬物療法があり、併用して行うことが多いです。
行動療法では生活習慣の見直しや膀胱訓練、骨盤底筋体操などを行い、薬物療法では膀胱の過剰な収縮を抑える抗コリン薬や、膀胱をリラックスさせるβ3刺激薬などを使用していきます。

β3刺激薬ベタニスとは

ベタニスは、2011年に日本で承認された世界初のβ3刺激薬であり、従来の抗コリン薬で効果が不十分だった患者さんや副作用が問題となる患者さんにとって新たな治療選択肢となりました。

β3刺激薬のベタニスは、ミラベグロンが主成分のベタニス錠25mgとベタニス錠50mgという先発医薬品がありますが、後発医薬品は販売されていません。

ベタニスの作用機序・効果

alt ベタニスはβ3刺激薬に分類される薬剤です。
従来の治療薬である抗コリン薬とは異なる作用機序を持ち、膀胱の平滑筋に存在するβ3受容体を刺激することで、膀胱の弛緩を促進して尿をためる容量を増加させる作用を持っています。
あわせて、β3刺激薬には尿道を縮ませる作用もあることから、尿意切迫感や頻尿、切迫性尿失禁などの症状を改善します。

ベタニスの効果には、個人差がありますが一般的に約2週間服用を続けることで効果が感じられると言われています。
ただし、効果を最大限に引き出すためには、薬物療法と併せて生活習慣の改善や行動療法を行うことも大切です。
水分補給の仕方や排尿習慣の見直し、膀胱訓練なども併せて行うと良いでしょう。

ベタニスの用法用量

ベタニスの用法・用量は、通常成人にはミラベグロンに換算して50mgを1日1回、食後に服用します。
食後に服用するのは、薬剤の吸収を安定させて効果を持続させるためです。
また、肝機能や腎機能に障害のある患者さんでは、25mgから開始することが推奨されています。

過活動膀胱は完治しにくい病気であるため、ベタニスによって症状が改善したとしても自己判断で中止することのないようにしてください。

ベタニスの副作用

従来の抗コリン薬に比べて口渇や便秘の副作用が少なく、高齢者や前立腺肥大症の患者さんにも使いやすいとされているベタニスですが、注意が必要な点もあります。

まず、主な副作用として血小板数や白血球数の増減、血圧上昇、心拍数の増加などの循環器症状に加えて、めまい、便秘、口渇、傾眠といった症状があらわれることがあります。
さらに、ごく稀に重篤な副作用として尿閉の報告もあるので、排尿がしにくいような時には速やかに医療機関を受診してください。

ベタニスの禁忌・飲み合わせ

β3刺激薬のベタニスは、高血圧や心拍数増加の副作用が見られることから心疾患を持つ患者さん、動物実験で生殖器への影響が示唆されている妊婦や授乳婦、薬剤の血中濃度が上がりやすい肝機能や腎機能に障害のある患者さんは使用禁止となっています。

このことから、生殖年齢である11歳以上の患者さんも慎重に使用する必要があります。
他にも低カリウム血症や不整脈、緑内障、腎機能障害などを患っている方、小児、高齢者は副作用に注意して使用しましょう。

飲み合わせに関してもフレカイニド酢酸塩やプロパフェノン塩酸塩を使用している場合はベタニスの使用は禁止です。
加えて、1a群不整脈用剤やカテコールアミン製剤をはじめとする様々な薬剤で尿閉や不整脈などの影響が懸念されるので注意してください。

β3刺激薬ベタニスとベオーバの違い

ベタニスと同じβ3刺激薬に分類されるベオーバは、2018年に登場した過活動膀胱の治療薬です。
ベオーバは妊娠可能な年齢の患者さんにも投与が認められている点や、禁忌となる条件が少なく使用できる患者さんの範囲が広い点がベタニスとの違いです。

具体的には、ベオーバの禁忌は成分に対する過敏症の既往歴がある場合のみで、重度の心疾患や肝機能障害を持つ患者さんでも使用可能です。
さらに、フレカイニド酢酸塩やプロパフェノン塩酸とも併用でき、飲み合わせに影響を及ぼす薬剤の種類もベタニスよりも少なくなっています。

ベタニスの方が長期間の使用実績があるため安全性に関するデータが蓄積されていますが、ベオーバも効果に差が見られないと考えられていることから、今後ベオーバが市場で存在感を増していく可能性があると期待されています。

β3刺激薬と行う過活動膀胱の改善に向けた生活の工夫

ここまでお話してきた通り、過活動膀胱は突然の強い尿意や頻繁な排尿、切迫性尿失禁といった症状が特徴の病気です。
過活動膀胱の治療にはベタニスやベオーバといったβ3刺激薬による薬物療法と合わせて、行動療法を生活に取り入れることで、さらなる症状の緩和が期待できます。

膀胱訓練で排尿間隔を延ばす

膀胱訓練とは、尿意を感じてすぐにトイレに行くのではなく、少し我慢して排尿間隔を徐々にトイレの間隔を延ばしていく訓練です。
最初は約5分の我慢から始め、慣れてきたら10分、15分と伸ばしていくことで、膀胱の容量が増えて頻尿の改善が期待できます。

この膀胱訓練とあわせて排尿した時間、量、尿漏れの有無などの排尿日誌をつけることで、成果が目に見えるようになるのでおすすめです。
最終的に約2~3時間、尿が我慢できるように訓練を続けてみましょう。

骨盤底筋体操で尿もれを予防

骨盤の底にある筋肉を鍛えることで尿道を締める力が強くなり、尿もれの予防に繋がります。
肛門を締めるような感覚で筋肉を数秒間締め、ゆるめる動作を1日数回繰り返します。
道具が不要で、場所を選ばず手軽に続けられるのがメリットです。

食事や飲み物の見直しも大切

コーヒーや紅茶などのカフェイン、アルコール、香辛料の強い食品は膀胱を刺激しやすく、症状を悪化させる可能性があるため、これらの食品を控えることで尿意を抑制しやすくなります。

また、水分補給は1日1.5~2Lを目安に行い、飲み過ぎていないか確認してみましょう。
夜間頻尿がある場合は、18時以降の水分を控えることで改善が期待できます。

便秘を防いで膀胱への圧迫を軽減

便が腸にたまると膀胱が圧迫されて尿意が強くなるので、野菜や海藻などの食物繊維を意識的に摂り、規則正しい排便習慣を心がけましょう。
それでもお通じが改善されない時には整腸剤などの使用も検討されます。

身体を冷やさない工夫を取り入れる

下腹部や腰まわりの冷えは膀胱を刺激しやすく、症状を悪化させる一因となります。
室内でも靴下を履く、下着を保温性のある素材に変える、湯船につかるといった工夫で身体を冷やさないよう注意を払いましょう。

また、冷たい飲み物を避け、常温の水や温かいお茶にするのも効果的です。

β3刺激薬ベタニスは過活動膀胱の治療薬

過活動膀胱は、急な尿意や頻尿、夜間の排尿、尿もれなどが日常生活に支障をきたす疾患です。
その治療薬の一つであるβ3刺激薬ベタニスは膀胱の筋肉を緩めて尿をためやすくすることで、症状を改善する過活動膀胱の治療薬です。

β3刺激薬のベタニスは従来の抗コリン薬に比べて副作用が少なく、高齢者にも使いやすい点が特長ですが、高血圧や心疾患、妊娠中の使用は注意が必要です。
近年では、禁忌が少ないベオーバという同じβ3刺激薬に分類される過活動膀胱の治療薬も販売されています。

また、過活動膀胱は薬物療法に加えて、膀胱訓練や骨盤底筋体操、食生活の見直しなどの行動療法を併用することで、より効果的な症状の緩和が期待できます。

過活動膀胱は生活の質を落とす厄介な病気です。
症状が他人に知られると恥ずかしいからと我慢するのではなく、できるだけ早めに治療を開始することをおすすめします。

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